今展のタイトル「Obsession Conception Possession」について。

作品制作のきっかけとなるイ メージとは、まだ言葉やビジュアルに変換される以前の、思考の中にある輪郭のはっきりしな い思いやこだわり(Obsession)から始まり、そこから次第にその思考に輪郭や言葉を与える 作業へ移行し、時間をかけ研究、検証される行為とともに制作が開始されコンセプト(Conception)になっていきます。そして制作された作品は何者か、あるいは何処かに所蔵、 所有される所蔵品(Possession)となるという、作品を巡る一つのプロセスを言葉として置き 換えたものであり、今展覧会のテーマとなっています。作品を中心として、自己に立返り、 世界と繋がるプロセスを再考出来る機会となればと考えます。

Obsession Conception Possession

それぞれ異なる視点でアイディアという言葉だけではとどめることの出来ない思考と探求の痕跡を作品化している、笹口数、若林雅人、そして古屋俊彦という三作家の作品、インスタレーションを一同に展示する事により、現在の日本に於けるコンセプチャルアートの堅固な表現の一端に触れる展覧会